CMCとは?髪のうるおいと強度を守る重要成分とヘアケアのポイント
「髪がパサつく」「トリートメントをしてもまとまらない」「以前よりごわつきやすくなった」と感じることはありませんか?
このような髪のお悩みには、髪の内部にある CMC(シーエムシー) が関係している可能性があります。
CMCは、髪の細胞と細胞の間を満たしている成分で、水分を保ったり、髪の細胞同士をつないだりする重要な役割を担っています。
今回は、CMCとは何か、髪にどのような働きをするのか、CMCを守るために意識したいヘアケアについて、髪のプロがわかりやすく解説します。
CMCとは?
CMCは、Cell Membrane Complex(細胞膜複合体)の略称です。
毛髪や皮膚において、細胞と細胞の間を満たしている脂質とタンパク質の複合体を指します。CMCは液晶ラメラ構造を持ち、隣り合った細胞同士を接着するとともに、水分や薬剤の通り道としても働いています。
髪の毛は、目に見える一本の繊維のように見えますが、内部にはさまざまな細胞や成分が存在しています。
CMCは、それらをつなぎ合わせ、髪の中の水分や成分のバランスを保つ、いわば髪の「接着剤」や「通路」のような役割を持つ成分です。
髪の中にあるCMC
毛髪のCMCは、主に次の2つの場所に存在しています。
キューティクルCMC
キューティクルCMCは、髪の表面にあるキューティクルの層と層の間に存在しています。
キューティクル同士を接着するほか、水分や薬剤が通る経路にもなっています。キューティクルの状態が整っていると、髪表面がなめらかになり、指通りやツヤにもつながります。
コルテックスCMC
コルテックスCMCは、髪の内部にあるコルテックスとコルテックスの間に存在しています。
髪内部の水分保持や、カラー剤・パーマ剤などの薬剤が浸透する際の通り道に関係しています。
CMCの主な働き
CMCは、髪の見た目や手触りだけでなく、髪の強度や施術にも関係する重要な成分です。
- 水分を保つ:CMCは、髪内部の水分を保持する働きに関係しています。CMCが不足すると、髪の水分が保ちにくくなり、乾燥やパサつきを感じやすくなる場合があります。
- 髪の細胞同士をつなぐ:CMCには、隣り合った細胞同士を接着する役割があります。この働きによって、キューティクルやコルテックスがまとまり、髪全体の強度を保ちやすくなります。
- 薬剤の通り道になる:カラー剤やパーマ剤などの薬剤が髪の内部へ浸透する際、CMCは通り道の一つとして関わります。美容室で薬剤施術を行うときにも、CMCの状態は髪の仕上がりやダメージを考えるうえで重要な要素です。
- ツヤや手触りを整える:キューティクルCMCが整っていると、髪表面がなめらかになり、ツヤや指通りのよさにつながります。反対に、CMCがダメージを受けると、髪がごわつく、絡まる、ツヤが出にくいといった変化を感じることがあります。
CMCを構成する主な成分
毛髪CMCには、セラミド、コレステロール、脂肪酸、18-MEAなどの成分が関係しています。
- セラミド:髪の水分保持に関係する脂質。
- コレステロール:CMCのラメラ構造に関係する成分。
- 脂肪酸:髪表面の疎水性などに関係する脂質。
- 18-MEA:キューティクルの最表面に存在し、滑らかな手触りや水をはじく性質に関係する成分。
これらの成分がバランスよく存在することで、髪のうるおい、強度、なめらかさが保たれています。
CMCが失われる原因
CMCは、さまざまなダメージによって影響を受けます。
カラーやパーマ
カラーやパーマなどの薬剤施術は、髪の内部に薬剤を作用させるため、髪の状態によってはCMCに負担がかかります。
施術を繰り返した髪では、乾燥やごわつき、絡まりなどが気になりやすくなる場合があります。
ドライヤーやヘアアイロンの熱
ドライヤーやヘアアイロンの熱を長時間当て続けることも、髪の乾燥やダメージにつながります。
特に、同じ場所にアイロンを何度も当てる、髪が濡れた状態でアイロンを使うといった行為は、髪への負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
紫外線
紫外線も、髪の乾燥や表面のダメージに関係します。
屋外で過ごす時間が長い場合は、帽子や日傘を使用したり、洗い流さないトリートメントを取り入れたりして、髪を守る工夫をしましょう。
摩擦や乾燥
シャンプー時に髪を強くこする、濡れたまま寝る、タオルで強く拭くなどの摩擦も、髪表面に負担をかけます。
髪が乾燥していると、絡まりやすくなり、さらに摩擦が増える場合があります。
CMCが不足するとどうなる?
CMCがダメージを受けたり流出したりすると、次のような髪の変化を感じることがあります。
- 髪が乾燥する。
- パサつきやすくなる。
- ごわつきや硬さを感じる。
- 髪が絡まりやすくなる。
- 指通りが悪くなる。
- ツヤが出にくくなる。
- 毛先がまとまりにくくなる。
これらの症状はCMCだけが原因とは限りませんが、髪の水分や脂質バランスが乱れているサインの一つとして考えられます。
CMCを守るためのヘアケア
CMCを守るためには、毎日のヘアケアで髪への負担を減らすことが大切です。
- 髪を強くこすらない:シャンプーは十分に泡立て、髪同士をこすり合わせず、頭皮を中心に洗いましょう。タオルドライでは髪を挟むようにして、やさしく水分を取ります。
- 濡れたまま放置しない:濡れた髪は摩擦や絡まりの影響を受けやすい状態です。洗髪後はできるだけ早く乾かし、ドライヤーを近づけすぎないように注意しましょう。
- 熱や紫外線から守る:ドライヤーやヘアアイロンを使う前には、髪質に合った洗い流さないトリートメントを使用するのがおすすめです。また、長時間屋外で過ごすときは、帽子や日傘なども活用しましょう。
- 髪の状態に合ったケアを選ぶ:乾燥している髪、カラーやパーマを繰り返した髪、細くてやせてきた髪など、髪の状態によって必要なケアは異なります。「しっとりさせたい」「柔らかくしたい」「ハリ・コシを出したい」など、目指す仕上がりも考慮して、ヘアケア製品を選びましょう。
まとめ
CMCとは、毛髪の細胞同士をつなぎ、水分保持、薬剤の浸透、髪の強度、ツヤや手触りに関係する重要な成分です。
カラーやパーマ、ドライヤーの熱、紫外線、摩擦などによってCMCがダメージを受けると、乾燥、パサつき、ごわつき、絡まりなどが起こりやすくなります。
CMCを意識したヘアケアでは、次のことが大切です。
髪を強くこすらない。濡れたまま放置しない。熱を当てすぎない。紫外線から髪を守る。髪質やダメージ状態に合ったケアを選ぶ。
髪の状態を整えるためには、表面の手触りだけでなく、髪内部の水分や脂質、CMCの状態にも目を向けることが大切です。
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