18-MEAとは?髪のツヤと手触りを守る「最強の保護膜」をプロが解説
「髪が絡まりやすい」「指通りが悪い」「ツヤが出にくい」と感じるとき、髪の表面にある 18-MEA が関係しているかもしれません。
18-MEAは、毛髪の最表面にある脂肪酸の一種です。髪表面を水分や摩擦などから守り、なめらかな手触りや自然なツヤに関係しています。
今回は、リトル大学院の解説を参考にしながら、18-MEAの役割と髪表面を守るケアについて、髪のプロがわかりやすく解説します。
18-MEAとは?
18-MEAは、正式には 18-methyl eicosanoic acid といい、日本語では「18-メチルエイコサン酸」と呼ばれます。
リトル大学院では、18-MEAを毛髪の最表面にあるエピキューティクルを構成する主要な脂肪酸と説明しています。キューティクルCMCに存在し、皮脂を毛穴から毛先へ運ぶことにも関係する成分です。
髪の表面は、キューティクルといううろこ状の細胞に覆われています。18-MEAは、そのさらに外側にある髪の表面を覆う、いわば「髪の保護膜」のような役割を担っています。
18-MEAの主な役割
18-MEAは、髪の表面環境を整え、美しさを保つために重要な複数の役割を持っています。
- 髪表面を水から守る:18-MEAは、水になじみにくい性質、つまり疎水性を持つ成分です。健康な髪の表面が水をはじきやすいのは、18-MEAを含む脂質層が関係しています。研究でも、18-MEAは髪表面の疎水性や保護機能に重要な成分とされています。この性質は、髪の水分バランスを保つことや、外部からの刺激を受けにくくすることに役立ちます。
- なめらかな手触りをつくる:18-MEAは、髪の表面で潤滑膜のように働き、髪同士の摩擦を抑えます。髪表面の摩擦が少ないと、指通りがよく、髪同士も絡まりにくくなります。反対に18-MEAが失われると、摩擦が増え、ひっかかりやごわつきを感じやすくなります。
- ツヤを保つ:髪表面がなめらかに整っていると、光が均一に反射しやすくなります。そのため、18-MEAが保たれている髪は、自然なツヤが出やすい傾向があります。18-MEAが減少すると、髪表面の性質が変化し、ツヤや柔らかさが低下することがあります。
- 髪のまとまりに関係する:18-MEAは、濡れた状態の髪同士がそろいやすく、乾いた後もまとまりやすくなることに関係しています。
18-MEAが失われる原因
18-MEAは日々の施術や小さなダメージによって失われやすいデリケートな成分です。
カラーやブリーチ
カラーやブリーチなどの薬剤施術は、髪の内部だけでなく、表面の18-MEAにも影響を与えることがあります。
特にブリーチなどの酸化処理では、髪表面の疎水性が大きく低下し、18-MEAの減少が確認されています。その結果、髪が水分を含みやすくなったり、摩擦が増えたりして、乾燥、絡まり、ツヤの低下につながる場合があります。
パーマや縮毛矯正
パーマや縮毛矯正などの薬剤施術でも、髪の状態によっては18-MEAに負担がかかります。
アルカリ性の処理によって髪表面が親水化し、摩擦が増えることがあるため、施術後は髪表面を保護するケアが重要です。
摩擦
シャンプー時に髪を強くこする、タオルで力を入れて拭く、絡まった髪を無理にとかすといった行為も、髪表面の負担になります。
特に濡れた髪は絡まりやすいため、強い摩擦を避けることが大切です。
紫外線や日常のダメージ
紫外線、ドライヤー、ヘアアイロン、乾燥など、毎日の小さな負担も積み重なります。
研究では、シャンプー、ブロー、日光などを組み合わせた日常的なストレスによって、髪表面の脂質組成が変化し、18-MEAの明らかな損失が見られています。
18-MEAが減少すると起こりやすい変化
18-MEAが減少すると、髪表面の水をはじく性質が弱まり、摩擦が増加することがあります。その結果、次のような変化を感じる場合があります。
- 髪が絡まりやすくなる。
- 指通りが悪くなる。
- ごわつきや引っかかりが気になる。
- ツヤが出にくくなる。
- 毛先がまとまりにくくなる。
- 髪が乾燥しやすくなる。
- カラーやブリーチ後に手触りが悪くなる。
ただし、これらの症状は18-MEAだけが原因とは限りません。CMCの状態、髪内部のダメージ、水分・油分のバランスなども関係するため、髪全体の状態を見ながらケアする必要があります。
18-MEAを守るヘアケア
18-MEAを守るためには、髪表面への負担を減らし、日々の扱い方に気を配ることが大切です。
- シャンプーは泡で洗う:シャンプーは十分に泡立て、髪同士をこすり合わせないように洗います。頭皮を中心に洗い、毛先は泡が通る程度にやさしく扱うことを意識しましょう。
- タオルでこすらない:洗髪後は、タオルで髪をゴシゴシこすらず、髪を挟むようにして水分を取ります。髪が絡まっている場合は、無理にブラシを通さず、毛先から少しずつほぐしましょう。
- 濡れたまま放置しない:濡れた髪は、摩擦や絡まりの影響を受けやすい状態です。洗髪後はできるだけ早く乾かし、ドライヤーを同じ場所に当て続けないようにします。
- 熱から髪を守る:ヘアアイロンを使用する場合は、髪を完全に乾かしてから使います。同じ部分に何度もアイロンを当てたり、高温のまま長時間挟んだりすることは避けましょう。ドライヤーやアイロンの前には、髪質に合った洗い流さないトリートメントを使用するのもおすすめです。
- 紫外線対策を行う:長時間屋外で過ごすときは、帽子や日傘を活用しましょう。髪用の紫外線対策アイテムを取り入れる場合は、髪の長さや毛量、仕上がりの好みに合わせて選びます。
まとめ
18-MEAとは、毛髪の最表面にあるエピキューティクルを構成する主要な脂肪酸です。髪表面の疎水性、なめらかさ、ツヤ、摩擦の低減、まとまりやすさに関係しています。
カラーやブリーチ、パーマ、縮毛矯正、紫外線、熱、摩擦などによって18-MEAが損なわれると、髪が絡まりやすくなったり、指通りやツヤが低下したりすることがあります。
18-MEAを意識したヘアケアでは、次のことが大切です。
- 髪を強くこすらない。
- 濡れたまま放置しない。
- タオルドライをやさしく行う。
- 熱を当てすぎない。
- 紫外線から髪を守る。
- 髪質やダメージ状態に合った保護ケアを行う。
髪のツヤや手触りを整えるには、髪内部の補修だけでなく、髪表面の状態にも目を向ける必要があります。
nido di rondineでは、リトル大学院の毛髪に関する情報や研究知見も参考にしながら、サロンrondineの髪のプロが、ヘアケア成分や髪の仕組みについてわかりやすく発信しています。